募集研究室

細胞外環境研究チーム（所属長：藤原 裕展）※2012年10月1日発足予定

研究室の概要

本募集では、下記研究テーマに意欲的に取り組んでくれる博士研究員を募集します。
2012年10月より新たに発足する本研究室では、生体内の細胞を取りまく環境「細胞外環境」が細胞ごとに特殊化される仕組みと、特殊化された細胞外環境が細胞の運命や挙動を制御する仕組みを理解すること目指します。特に我々は、幹細胞の細胞外環境である「幹細胞ニッチ」の形成と機能に、細胞外環境の主要因子である細胞外マトリックスがどのように関わっているかに注目して研究を進めます。幹細胞ニッチの理解は、器官形成の原理を理解するためだけでなく、失われた組織の再生や再構成を達成するためにも必須です。
最近我々は、マウス皮膚毛包幹細胞のニッチであるバルジの基底膜分子構成が高度に特殊化されていること、そして、そのうち毛包幹細胞由来の基底膜分子の1つが、バルジにアンカーしている立毛筋の発生と位置を制御していることを明らかにしました（Fujiwara et al. 2011. Cell 144, 577-589）。これは、幹細胞が基底膜の特殊化を介して周囲の細胞の運命と挙動を制御していることを示した初めての報告です。
本研究室では、細胞外環境による幹細胞制御機構の原理に迫るため、マウス皮膚をモデルとして用い、1）幹細胞ニッチ基底膜のmolecular landscape（構成分子群）の解明、2）幹細胞基底膜が特殊化される機構の解明、3）特殊化された基底膜による幹細胞制御機構の解明を目指します。研究方法としては、遺伝子改変マウスの作製、解析、Lineage-tracing、3D, 4Dイメージング、FACSによる細胞分離、遺伝子発現解析、生化学、細胞培養、マイクロパターン基質等の幅広い方法を用います。また、CDBの他の研究室との交流を通して、新たな方法論の導入開発にも積極的に挑戦します。
本募集に関するインフォーマルな問い合わせを歓迎します。
<研究の概要はこちら>

募集職種、募集人数及び職務内容

研究員　2名
職務内容：細胞外環境による幹細胞ニッチ制御機構に関する基礎研究。主にマウス皮膚を用いて研究を進めます。

応募資格

博士号取得者（見込み可）で、細胞外環境、幹細胞、器官発生、皮膚科学の理解に強い興味を持ち、上記研究を、熱意を持って進められる方。発生生物学、幹細胞生物学のバックグラウンドのない方の応募も歓迎いたします。

勤務地

事業所名及び住所：発生再生科学総合研究センター（神戸市中央区港島南町2-2-3）

待遇

年度契約の任期制職員で、評価により最長5年まで更新可能。
給与は、経験、能力、実績に応じた年俸制で、通勤手当、住宅手当の支給有り。社会保険の適用有り。
理研共済会（互助組織）に入会（理研共済会規約による）。
休日は、土日、祝日、年末年始（12/29-1/3）、当研究所設立日。
その他、当研究所規程による。
★以下必要に応じて
＊日本学生支援機構奨学金（平成15年度までに大学院第一種奨学生に採用されている場合）の返還特別免除の対象職、科学研究費補助金の申請資格有り

応募方法及び締切日

［提出書類］
（1）履歴書（email address明記）
（2）研究業績一覧
（3）推薦状2通（うち1通は現職の所属長からの推薦状）
（現職の所属長から推薦状をもらうのが困難な場合は、第3者による推薦書）
（4）「これまでの研究の概要」と「今後の研究の抱負、希望」（合わせてA4用紙2ページ程度）
［締切日］
ポストが埋まり次第締め切り

選考方法

書類選考後、面接により決定します（面接では、これまで行って来た研究内容に関するプレゼンテーションを行って頂きます）。

着任時期

2012年10月以降で応相談

個人情報

提出していただいた書類は、独立行政法人理化学研究所個人情報保護規程に則り厳重に管理し、採用審査の用途に限り使用されます。これらの個人情報は正当な理由なく第三者への開示、譲渡及び貸与することは一切ありません。

問合せ先・書類送付先

●研究に関する問合せ先
  細胞外環境研究チーム
  チームリーダー　藤原 裕展（FUJIWARA Hironobu）
  E-mail：hironobu.fujiwara@cancer.org.uk
●書類送付先
  志望するグループ・チーム名と職種を明記の上、下記まで送付して下さい。
  〒650-0047 神戸市中央区港島南町2-2-3
  独立行政法人理化学研究所　神戸研究所研究推進部　総務課
  採用担当者宛