一般社団法人
日本細胞生物学会Japan Society for Cell Biology

Vol.33 January - December (34) 2022年度プラズマバイオコンソーシアム プロジェクト公募

応募方法

直接応募

事業の趣旨

物質の第4の状態であるプラズマは、電離が起こり中性分子や電子などが混在し活性化された状態です。プラズマには粒子の温度が高いプラズマ(高温プラズマ)と低い定温プラズマがあります。高温プラズマは核融合技術に用いられおり、低温プラズマはその汎用性の高さと扱いやすさ、装置が安価であることなどから、産業界で注目され、半導体技術や殺菌・消毒などに利用されています。

近年、低温プラズマを生命科学や医療の分野へ応用する試みが世界的に進められており、日本でも2012(平成24)年度から2016(平成28)年度にかけて「プラズマ医療科学の創成」と題した新学術領域が設けられ、研究分野が萌芽期から発展期へと進んできています。しかしながら、低温プラズマと生体の構成要素との相互関係を検討した基礎的研究が十分に行われておらず、未だ応用面でのめざましい進展が見られていないのが現状です。日本におけるプラズマバイオロジーのさらなる普及・推進を目指し、2018年6月に、名古屋大学と九州大学、自然科学研究機構が共同してプラズマバイオコンソーシアムを設立しました(2020年度からは東北大学、2022年度からは岐阜薬科大学も参加)。プラズマバイオコンソーシアムでは、参画機関においてがん細胞の選択的細胞死誘導や創傷治癒促進などの医療面での研究や、植物の成長促進や機能性植物の創成などの農業面での研究で、世界を先導する研究活動を推進していますが、さらにプラズマバイオロジーの裾野拡大を目的とし、低温プラズマ技術を生命科学や医療に積極的に応用・活用する「応用研究」だけでなく、それらの基礎学理を追求する「基礎研究」のプロジェクト提案を公募します。

プログラム

1. 共同研究

新たな分野融合的発想に基づく低温プラズマの生体効果に関する基礎学理を追求する挑戦的な萌芽研究及び応用研究。プラズマ照射で発生し生体に効果を与える分子種の同定、活性分子種の標的分子の同定、生体効果の分子・細胞メカニズムの解明及び生物系に適した安定したプラズマ発生装置の開発及び照射の至適条件の検討等の研究推進を期待します。

2. 研究会

新たな分野融合的発想に基づく低温プラズマと生体の相互関係で見られる現象の基礎学理を追求するための研究会です。

プロジェクト研究期間

採択通知日~2023年3月31日
(なお、本事業は今年度が最終年度です。)

金額

1. 共同研究

1件 200万円を上限とする。

2. 研究会

1件 50万円を上限とする。

詳細は下記ホームページから公募要領をご確認ください。
https://www.nins.jp/site/pbc/6952.html

日本細胞生物学会賛助会員

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