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最新版 THE CELL を母国語で読む

2026.02.02
Vol.36 December -

小山-本田 郁子東京大学大学院医学系研究科

 Molecular Biology of the CELL(以後CELL)は、本学会員の皆様にとってバイブル的で愛着のある教科書の一つではないだろうか。先日、久しぶりに日本語版のCELLを入手した。7月に刊行された第7版である。表紙は原書の紫色とは異なり深緑色で、なかなか渋い。第6版まで監訳をされていた中村桂子先生がこのたびは監修となり、監訳は水島昇学会長をはじめとして、塩見春彦先生、三浦正幸先生、中山啓子先生の錚々たる先生方が務められている。YouTubeで、『細胞の分子生物学 原書第7版』刊行記念 監修者・監訳者座談会の動画が公開されているのだが、鮮やかなブルーのワンピース姿の中村桂子先生がCELLの翻訳を始めたときのお話や、CELLへの思い、原著者たちのアメリカでの著作の様子など、熱く語られている。監訳の先生方によるCELLの見どころや活用法のコメントも、非常に示唆に富んでいた。その中で「10年、20年後には Molecular Biology of the BODY という教科書が書かれるかもしれない」という夢のあるお話があった。私自身の研究人生では細胞の中を追求するだけでも時間が足りない気がしているが、そのような教科書が完成したらぜひ手に取ってみたいものだ。

 私が初めてCELLを手にしたのは学部3年生の終わりに所属した生化学の研究室だった。研究室には第2版の英語版があり、先生には「教科書は英語で読むもの」と教わったものの、早々に降参して日本語の第3版を購入した。そろそろ院試対策をしなければと、先輩の檀一平太さん(現 中央大教授)に相談したとき、彼は言った。「CELLを全部読めば受かる」と。入試まであと3か月で全部?!と私がびっくりした顔をしていたのだろう。檀さんはいいことを教えてくれた。「図と図の説明を全部読んで、理解できなかったところだけ本文を読む、という手もある。」翌日から私は図(ときどき本文)を読み始めた。遺伝子発現、膜タンパク質、シグナル伝達……図を追うだけですぐに夢中になり、とうとう全部読んでしまった(図だけ)。体育会系部活動に明け暮れていた私が、大学で初めて自らまともに勉強したと思う。細胞の中の世界がぐっと見通し良くなったような気がした。

改めて第3版から第7版をぱらぱらと眺めると、その間の細胞生物学の進歩に本当に驚かされる。第3版ではアーキアではなく古細菌と書かれている。GFPは第4版で登場した。大学院時代を過ごした楠見研の細胞膜コンパートメントが第5版から掲載されていることは大変誇らしい。また、現在の私の研究対象のオートファジーは、第3版で見られるものの、小胞体がミトコンドリアをくるんだようなへんてこな図であった。図も本文も版を重ねるごとにかなりアップデートされている。さらに最新の第7版では初登場の生体分子凝縮体(液-液相分離のこと)、クライオ電子顕微鏡法がいきなりそれぞれ3ページ以上を占め、クライオ電顕に続いて光電子相関顕微鏡法が2ページ解説されている。ここにすべて書き出すことは難しく、挙げた例は私の興味にかなり偏っているが、こんなふうに細胞の分子生物学分野の変遷を眺めるのはとても楽しい。

 さて、教科書の翻訳にも通じる話だが、昨年4月、本学会会報を通じて「『小胞体』の名称変更に関するパブリックコメントの募集」が行われたことを記憶されているだろうか。最初の研究対象が筋小胞体であり、現在もオートファジー研究で小胞体とは関わりの深い私にとって、小胞体の名前が変わるかもしれない!という衝撃的な話題だった。興味を抑えきれず、私は細胞小器官用語検討委員会の委員ではないのだが、議事録係に志願して議論を傍聴している。小胞体の行方はさておき、委員会の議論の中である出版社の方の言葉が心に響いた。「日本の科学教育は、翻訳本が工夫されているおかげで、科学を母国語で語れるようになっている。母国語で思考することで理解が深まる、それはとても大事なこと」なのだそうだ。広く調べたわけではないが、中国やドイツ出身の知人に聞くと、彼らはCELLを母国語で読んだことはないらしい。高度な教科書が充実した翻訳で読めるという日本の環境は、世界的に見ても恵まれていると言えるのかもしれない。研究者は英語で学ぶべきとばかりに、私自身CELLは第4版以降英語で読んできた。英語で学ぶことの大切さはもちろん変わることはない。しかし、第7版では、日本語で『細胞の分子生物学』を深く理解することを、じっくりと堪能してみようと思う。

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