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「身近な不思議を興味にかえる」~小学生に,今私たちができること

2004.08.01
Vol.15 August

本間 典子東京大学大学院医学系研究科

 日本の子供の理科離れは,学年が進むにつれて進行していくと言う統計上の事実。みなさんはこの現象の背景をどう捉えていらっしゃるでしょうか。2年半前,当時大学院生だった私は,「特に小学校の理科の先生がおおむね文系的資質を持った人によって占められているから」だと聞き,早速,バイオ教育の会社(リバネスhttp://www.leaveanest.com)の立ち上げに参加し,小学校の先生方と一緒に行う実験授業を企画しました。すると,千葉県白井市教育委員会が快く予算を出して下さり,大山口小学校がこの企画を受け入れて下さったので,私は,同校で半年間,実験授業をさせていただきました

 (この企画は,5年生の総合学習の時間を使い,週1回半年間に渡って生命科学を教えるというものです。理系大学院生4人と小学校の先生方6人で結成された「バイオ部会」で授業案を練り上げ,部会メンバー全員でリレー形式の授業を行いました。毎回の授業後には「バイオ部会会議」を開き,本授業を反省した後,子供たちの理解や成長を考慮して次回授業案を作成しました。また,授業が自己満足で終わらないよう,評価を東京大学基礎学力センターに依頼し,対外報告として,長期取材に入って下さったNHKに,定期的に報道していただきました。)テーマは「いのちってなあに?」。DNA抽出実験,遺伝子組換え実験,大学で行う実験を織り交ぜて生命の謎に迫りながら,正解などない「いのちってなあに」という問いに,バイオ部会メンバー10人と5年生59人は,半年間向き合い続けました。するとどうでしょう。子供たちの言動が,どんどん変わっていきました。3ケ月もたつと,大学で行う実験を理解できる子供が増えましたし,CellやNatureの論文でも,ノックアウトマウスのデータなら,ちょっとのヒントで読みこなすスーパーチャイルドが現れました。最終授業では,全員が自分なりの「いのち」の答えを見つけ,互いの答えを尊重するまでになっていました。「こうやってみんなの答えが違うのも,DNAがみんな違うからだよね。自分らしい生き方を考えたいな」。この言葉は・私にとって忘れられない一言となりました

 また,「面白い」という感情を知った彼らは,バイオ以外にも多方面へ,独自の好奇心を伸ばし始めたのです。子供の限りない可能性を目の当たりにした私は,背中がぞくぞくとして止まりませんでした

 この経験で,私は,1人でも多くの子供たちにこの成長を遂げて欲しいと思うようになり,休みの日を利用して文部科学省のSPP(サイエンスパ-トナーシッププログラム)等に積極的に参加し,小学校以外でも科学の授業をさせていただくようになりました

 今,必要なのは,子供の「なぜ」に耳を傾け,その場で一緒に考えてくれるひと。難しいくらいの実験でも,子供を成功に導き感動を共にできるひと。そして,教えるプロでいらっしゃる現場の先生方と謙虚にコラボし,子供を「導く」授業のできるひと。研究者の視点を子供の位置に下げるのではなく,子供たちを研究者の視点に引き上げていく,これができれば,子供の理科離れなんてなくなると私は思います。先日参加させていただいたシンポジウムでも,白川英樹先生がおっしゃっていました。「カナダで理科好きが増えているのは,第一線で働く大学院生が,小中学校や高校にサイエンスを教えに行っているからだ。」今こそ大学院生が動くときです。大学院生4人がいれば,これだけのことができるのですから,全国の大学院生や若手研究者が,ほんの少しの勇気をもって年に3日,大学以前の科学教育に携われば,2,3年で次世代の子供の視点を科学者の視点まで引き上げられると思います。興味のあるかたは是非ご連絡ください。ご指導と応援のほどをよろしくお願いいたします

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