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「『さん』付け」運動は学会を救えるか?

2007.08.13
Vol.18 July

永渕 昭良熊大発生研初期発生

 縁あって細胞生物学の将来計画委員会に参加させていただいた。最後に「若手が元気な学会、互いの顔が見える学会」というキャッチフレーズが決まったとき、元気な学会の第一歩として委員の皆さんに「『さん』付け」運動を提案してみた。直後に中野学会長から細胞生物学会活性化のためにノーネクタイ、さん付けを励行しようという賛同のメールが発信された。しかしその後、最終答申を調整するメール会議に便乗して「『さん』付け」に関する意見を聞いてみたところ期待以上にたくさんの意見が表明され、皆さん様々な思い入れがあることが分かった。

 「『さん』付け」運動の基本的考え方は、研究者はお互いに平等な立場であり先生と生徒の関係は馴染まない、という物だと思う。教授と大学院生でも、先生と生徒という関係ではなく、独立した研究者として対等に話すべきで、その時はお互いに「さん」付けで呼び合うべきだという発想である。これは一見簡単な考え方に見えるが、本質的に難しい前提が必要である。まず、たとえ研究を始めたばかりの大学院生でも、少なくとも話し合いをするために必要な基礎知識を蓄えて行かなければならない。もちろんずっと研究を続けている年上の研究者と同じ知識量を持っていない場合が多いので、それでも話をするある程度の傲慢さも必要であろう。一方、いわゆる「年上」「目上」の人も、最新の知識を絶え間なく吸収し、さらに知識では劣るかもしれない「若い」人達と生産的な会話をする話術も身につけなければならない。一口に「『さん』付け」と言ってもそれを実現するにはすべての人に、絶え間ない努力が必要とされる。

 もう1つ現実的な観点から「『さん』付け」運動の障害になるのは「先生」という余りにも便利な呼称である。まず、先生と呼ばれることを当然と感じる人たちがいることは事実である。これは別に悪い意味ではなく、社会的な立場上「先生」と呼ばれている人にとっては「さん」付けなどあり得ないと感じられるであろう。そのため「さん」付けを進めるためには、日本の現状では年長者から、「先生」ではなく是非とも「さん」付けで呼んで欲しいと積極的に働きかけがなくてはならない。更に「先生」にはもう一つ圧倒的な利点がある。それは「先生」を使えば、相手の名前を忘れていても、たとえ元から名前を知らなくても容易に呼びかけることができる点である。「さん」をつけるためには相手の名前を覚えていなければ不可能であるのとは対照的である。これについては、上記のメール会議でのやりとりで吉森さんから教えていただいた、永田前学会長の短歌にすべてが込められている。「先生という使い勝手のいいことば名の浮かばねば先生で通す」

 それでは「『さん』付け」運動というのは実現不可能な物なのだろうか?多くの人の考えを聞いて感じたのは、「さん」付けというのは、簡単に人間関係の活性化につながるように見えながら、非常に労力のいる物であると言うことである。それでも少なからぬ「『さん』付け」信者がいると言うことは、そのような労力を払った上で築かれる人間関係に大きな魅力があるからだと思う。このような人間関係は相手の顔と名前を把握し、相手を尊重し、常に向学心を持つことによって支えられていくのであろう。とすると、「若手が元気な学会」というよりも「お互いの顔が見える学会」を推し進めるためにこそ「『さん』付け」運動は必要なのかも知れない。他の大きな学会も「若手の活性化」を進めている現状では、細胞生物学会はその組織の規模を生かした「お互いの顔が見える学会」として、その存在価値を高める必要がある。この時、「『さん』付け」運動がひとつのきっかけになるのではないだろうか?

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