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ミオシンII阻害剤 (blebbistatin, Y27632, ML7など)

2012.04.16
アクチン・ミオシン

米村 重信理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター (CDB)

Blebbistatinには鏡像異性体の(-)体と(+)体とがあり、(-)体が効果を持ち、(+)体には効果がない。(-)体は横紋筋のミオシンII、非筋ミオシンIIのATPase活性をIC=0.5-5μM程度の強さで阻害する。培養細胞には(-)体なら5-50μMの濃度を使用することが多い。ミオシン-ADP-Pi複合体に結合し、リン酸の放出を抑制することでATPaseのサイクルを阻害する。平滑筋のミオシンIIやショウジョウバエの非筋ミオシンIIには効果がない。ミオシンIIは脱リン酸化を受けるわけではなく、会合したまま存在する。細胞性粘菌のミオシンIIにも効果を持つが、ミオシンIIを発現しない細胞性粘菌の一部の活動を抑制することから、副作用がないわけではないことがわかっている。GFPを励起する波長によりblebbistatinが細胞毒性を示すため、ライブイメージングのためには、より長波長で励起される蛍光分子を用いることが必要である。  BDM(2,3-butanedione monoxime)も一般的なミオシンIIの阻害剤として使用されるが、骨格筋ミオシンIIには作用があるものの、非筋ミオシンIIに対しては阻害効果がないこと、むしろアクチン重合への阻害が見られることがわかっている。   Y27632はROCK/Rho-kinaseをATPと拮抗的に阻害する。細胞においては10-30μM程度の濃度でよく使用される。ROCK/Rho-kinase活性の阻害により基質の一つであるミオシン調節軽鎖(MRLC)のリン酸化は抑制され、また別の基質であるMYPT1のリン酸化が抑制されることによりMYPT1をサブユニットとするミオシンフォスファターゼが活性化し、MRLCの脱リン酸化が亢進する。これによりミオシンIIのATPase活性の低下、脱重合が起こるため、細胞内のミオシンIIの機能は低下する。ストレスファイバーの崩壊など、アクチン細胞骨格の大きな変化が見られる。ROCK/Rho-kinaseの基質は他にもあるものの、多くの細胞において上記の変化は目立つ。  ML7とML9はそれぞれミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)をATPと拮抗的に阻害する。しかしその細胞への使用には大いに注意が必要である。MLCKによるリン酸化部位を擬似リン酸化型に変えた変異MRLCを発現する細胞では、Y27632で処理をしてもその変異MRLCは影響を受けずに機能し続けるのでストレスファイバーに変化はないが、ML7で処理をするとストレスファイバーは崩壊する。これはML7がMRLCのリン酸化を介さずにアクチン細胞骨格に大きな作用をするということを示している。これが他の既知や未知のキナーゼの阻害によるものかはわかっていない。実際にMLCKのノックアウトマウスでもほぼ正常な胚発生を行うことから、MLCKが重要な働きをする細胞はかなり限られていると考えられる。

参考文献

Straight, A. F. et al. (2003) Science. 299, 1743-1747.
Shu, S. et al. (2005) Proc Natl Acad Sci U S A. 102, 1472-1477.
Yarrow, J. C. et al. (2003) BMC Cell Biol. 4:5
Uehata, M. et al. (1997) Nature 389, 990-994.
Watanabe, T. et al. (2007) Mol Biol. Cell. 18, 605-616.
Somlyo, A. V. et al. (2004). J. Muscle Res. Cell Motil. 25, 241-242.

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