微小管
池上 浩司浜松医科大学 医学部 解剖学講座
チューブリン(tubulin)は、アセチル化(acetylation)、リン酸化(phosphorylation)、パルミトイル化(palmitoylation)、脱チロシン化(detyrosination)、Δ2化、ポリグルタミン酸化(poly-glutamylation)、ポリグリシン化(polyglycylation)などの翻訳後修飾を受ける。アセチル化以外の修飾は、微小管(microtubule)表面に位置するチューブリンC末端領域に集中し、微小管表面の多様性を生み出す。修飾による微小管表面の多様性は、微小管と微小管結合タンパク質(MAPs)との相互作用に強い影響を与え、微小管の安定性や分子モーターの移動先などを制御する。
参考文献
Ikegami, K., Setou, M. (2010) Cell Struct. Funct. 35, 15-22.;
Verhey, K.J., Gaertig, J. (2007) Cell Cycle 6, 2152-2160.